お金2.0:抽象化と具体化,中立と自然
もう去年の本。
あれから随分議論されてきて、世の中に浸透してきてる話ばかりだった。
そして,たしかにこの方向に社会は進んでるんだなっていう内容。
資本主義からの脱却を謳ったこの本だけど,この本から刺激を受けるほどに,自分がいかに資本主義に踊らせているかということを自己認知させられる。
話を噛み砕くって難しいな。
つまり伝えたい事象の抽象化と具体化を繰り返すってことなんだけど,繰り返すほど伝わりやすい言葉を選びやすくなる代わり,話もちょっと安っぽくなる。
いやなんかさ,「資本主義」に代わる新提案の名前が「価値主義」ってダサくない?(笑)
より広義な言葉を選択することで,彼の伝えたいことを一つの言葉に集約しやすくしたんだろう。
だけど,佐藤さんが伝えたいことを「価値主義」という言葉に当てはまるのは分かるけど,「価値主義」って言葉だけ最初に持ってこられたら解釈の自由度が高すぎて必ずしも佐藤さんの伝えたいことに意味が集約されるかが分からない。
まあそんな解釈の多様性も認めていこうみたいなこと言われそうだけどね。
といっても面白い話はめちゃくちゃあったし、彼の思想は今後もアップデートされてくんだろうなって余白も残されてた。
例えばいかに僕らが自然の中で自然に生きているか主張しながら、感情を抑制していけっていう不思議さとか。
つまり人間が習得してきた感情とか,学習による慣れみたいなスキルは自然に最適化されきってないんじゃないかってこと。
それと同じことは色々なところで言えて、自然の中にも色々あるルールのどれを是とするかをまず決めないと、僕らは何を主義していけばいいかが決まらない。
感情的でない冷静な状態が一番自然って主張はまあ分かるし、もしそうなら感情的な状態は不自然なんだよね。
あれ,もしかしてneutralとnaturalって語源近かったりしますか???
↓近かったりしませんでした。